奈良旅行

 明日香村をサイクリングします〜甘樫の丘へ〜

 
5月4日
朝は、何と鳥の鳴き声で目が覚めました!旅館は山の中にあるので、夜はまっ暗いだったのですが、朝は新緑が本当にきれいでした。うぐいすの輪唱も聞こえてきて、しばらく窓を開けて外を眺めていました。

9時15分王寺発の近鉄田原本線で西田原本まで行き、近鉄橿原線に乗り換えて橿原神宮前に10時頃到着しました。駅前のレンタサイクルで自転車を借りて、明日香村のサイクリングが始まります。自転車は1日で休日は1000円、別の駅への乗り捨て料が200円でした。写真は自転車のサドルを調節している私です。
 
 
走り始めて少しすると「明日香村」に入りました。れんげ畑が一面に広がっていて、本当にきれいな風景です。ハイキング中のおばあさまにチョコレートをお裾分けしていただいて、ちょっとおしゃべりしてからまたサイクリングを始めました。
 
 
橿原神宮前駅から10分くらい走ると、甘樫丘のバス停があります。甘樫丘は標高148メートルの小高い丘です。麓にある自転車置き場に止めて、歩いて10分くらいで頂上に着きます。登っていくと、菜の花畑が広がっているのが見えました。
 
 
甘樫丘の頂上から見た景色です。左上は畝傍山、右上は耳成山、左は天香具山です。ぐるりと見渡すと、藤原京や飛鳥の地を一望することができます。
大化の改新の頃は、蘇我蝦夷、入鹿親子の城の様な館が構えられていたそうです。臣下の身でありながら、この様な飛鳥を見下ろすことができる地に居を構えていたことが、当時の勢力の大きさを感じさせます。
 
 
  
甘樫丘の頂上までの道からの眺めです。小学生の女の子2人が、たんぽぽの咲く丘に座っていました。こんなのどかな、そして歴史を感じさせる土地で育っていく子どもたちがうらやましくなりました。
 
 
甘樫丘から2分くらいの所にある、水落遺跡です。中大兄皇子が660年に作ったとされる日本で最初の水時計台跡です。発掘調査に基づいて柱跡などが復元されています。当時はかなり大きな建物が建っていたということです。その時代にも、朝寝坊で遅刻をしてしまう官僚はいたのかしら?と想像すると楽しくなりました。
 
 
  
 
水落遺跡のすぐ近くにある「萩王」というお店に入りました。どこかのおうちにお邪魔したような雰囲気の日本料理店ですが、喫茶だけの利用もできるということでケーキとお茶で休憩しました。
左は森の実のタルト、右はミルク味のムースやバタークリームなどが5層に重なった白いケーキです。とてもおいしくてのんびりできました。
  
  
 
飛鳥寺に行きました。蘇我馬子の発願で6世紀末に完成した日本初の本格的寺院です。写真左は飛鳥大仏です。境内を出て少し行くと、蘇我入鹿の首塚といわれる五輪塔があります。大化改新のとき、はねられた蘇我馬子の首が、中臣鎌足を追い続けたという伝説があるそうです。その供養をするために建てられたものといわれているということです。
 
 
 
飛鳥寺のお土産やさんで、赤米のおにぎりをひとつ買いました。古代米は2500年ほど前に大陸から伝来した米の原生種だそうです。ゆかりご飯の様に見えますが、もちろんお米の味でした。白米とも玄米ともちょっと違った歯ごたえがありました。
右は飛鳥の蘇です。ちょっとお高いものだったので、試食だけいただきました。蘇は飛鳥時代に税として納められたという記録がある、牛乳を煮詰めて作る古代チーズです。貴族が不老長寿や美容を願って少しずつ口にしたそうです。お味はまさに、チーズでした。あまり癖はなく、いつか食べたことがあるマイルドな山羊のチーズにそっくりでした。

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